タト部記憶

チラシの裏

2017春・東北旅行②二日目午前・平泉

旅行,だいたい一日に二か所くらい観光するように組むけど,それがかなりうまくいってるなと思い返して感じる。

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早朝の仙台駅。まだ肌寒さを残すこの季節の朝は気持ち良い。

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岩手っぽい列車でついに平泉へ。地方によくある微妙に雰囲気を土地に寄せた駅舎が良い。

特に訪れる前に下調べとかしてこなかったのですが,中尊寺金色堂を最初に見て,その次に毛越寺(名前を聴いて初めてああこれも平泉なのかと気づく)を見るプランで行くことに。

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参道の上り口。ここまで駅から15分くらい歩いた。普通に遠いし,ケチらずレンタサイクル借りるべきだったと後悔。周遊バスもあるみたいだけど本数少なくて時間も合わなかったのでスルー。

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中尊寺は小高い山の上に建っているので,参道もかなり急な傾斜。実は参道は二本あって,こちらは結構舗装されている方。車で来た人はもっと寺に近いところまで登れる車道と寺にほど近い駐車場があったのでもっと楽なはず。

山の上にある寺とか城に上るときってものすごくワクワクするんだけど,こういうのって今も昔も人間の根本的な心理としてあるんだろうなあと思う。

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由緒あるお寺にありがちな中心的お寺の周りにいろんな別の宗教的ビルヂングがくっついてるケース。

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途中に見晴らしのいい展望台的なところがあり,そこから田舎特有の山の合間の平地に田んぼがびっしり作られていてその真ん中を線路と高速道路が突っ切ってる景色が見られるフォトジェニックスポットがある。

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他のデカいお寺と違って案外こぢんまりした門。訪問した時間帯は平日の午前中だったのでそんなに人がいると思っていなかったが,それでも3,4組観光客がいたので世界遺産なのだなあと。

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本堂と空。めちゃくちゃ大きい,とまではいかないけど,静かで荘厳な雰囲気を漂わせていた。すぐ近くに能舞台があって,今は昔の興隆を感じた。開けたところにカフェもあり,適度に観光地化された良い空間。

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お目当ての金色堂。写っているのはあくまで「覆い」の建物で,金色堂自体はこの建物の更にガラスの向こうにある。もちろん写真撮影禁止なので,ここから先は実際に自分の目で見るしかない。

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拝観券。結構高かった。併設の立派な博物館の入場券も兼ねていて,こういうところにありがちな所蔵品を見ることが出来る。虚ろな目をした芭蕉も。

肝心の金色堂は,ガラス越しであっても息を呑むような美しさだった。教科書で見るうちは悪趣味なものだと思っていたけど,実物を目にすると,ここに奥州藤原氏が見ていた栄華と,夢見た極楽浄土が存在したのだなと思わされる。

 ぼけっと見ていたらちょうど10時ちょうどのお勤めが始まったらしく,お坊さんが金色堂の前に座り(中には入らないんだなあ)お経をあげ始めた。あまりにも異世界的なブッディスト空間にすっかり囚われてる間に結構な時間が経っていた。

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観自在王院跡。東北の広い空と,平城宮跡みたいな何もない野原に礎石。厳密には奥州藤原氏最後の地ではないけど,一時の栄華も時の流れの前には塵に帰すと思わされる。

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毛越寺にも行ってみた。鮮やかな朱塗りの建物が中尊寺の渋さ,金色堂の眩さと対照的。実はここに来るまでに町営の歴史館に立ち寄っていて,今一度平泉を巡る歴史をおさらいしていたので感慨もひとしお。

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良い時期に来れば曲水の宴なんかもやってるみたい。まさに東の京都といった当時の栄華を思わせる。今はこんなに鄙びてるけど。

毛越寺の庭園は回遊式って言うんですかね,極楽浄土を表したような庭園をぐるっと回る。デカい土地を活かして,何もなさが逆に浄土のおおらかさというか,静かさを表しているように感じる。

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遅めの朝食に駅前のソバ屋で山菜うどんを食す。

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田舎の鉄道と猫。にゃーん。

午後の分は次の記事で。