タト部記憶

チラシの裏

三大アニメ

1クールに放送される新作アニメが50本を下回ることがもはやなくなってしまった今日,放送される全てのアニメを鑑賞することはもはや現実的とは言えなくなってしまった。我々は個々人の生活とアニメ視聴という趣味との,均衡点を模索しなければならない時代に直面したのである。

 ただちに各人にとって見る価値のあるアニメと,そうでないアニメの峻別が必要になる。当然見る価値のあるアニメは,見ていればおのずとわかるものだろう。たちが悪いのはそうでないアニメだ。

誰しも一回くらいは,面白くないアニメがいつか面白くなる(いわゆる「化ける」)ことを期待して見続けて,結局最後まで面白くないまま時間を無駄にした,という経験があることだろう。これはそもそも,「最後まで面白くなかった」という事実を知るためには最後まで視聴することが必要であるという考えてみれば当然の理由があるからなのだが,なんとも空しい。アニメ視聴とはかくも空しい営みなのか。

否。虚無アニメを見ることに理由を作れば,たちまち視聴という行為に意味を持たせることが出来るのではないか。そこで導入したい考え方こそ,三大アニメである。

内容自体は非常にシンプルで,いわゆる「クソアニメ」とも呼べないような本当に毒にも薬にもならないつまらないアニメを三本,クールの終わりまで厳選し続けるだけだ。さながら今期一番面白いアニメを決めるように,今期一番つまらないアニメを決める。この「決める」目的が,最後まで見る意味をくれるのだ。

アニメファン諸賢の視聴闘争に,三大アニメが味方となることを願う。

 

【2017/7/24追記】

2016年冬クール三大アニメ→ディバゲ・ラクロジ・しょこめざ

2016年春クール三大アニメ→エンドライド・聖戦ケルベロスマヨイガ

2016年夏クール三大アニメ→不機嫌なモノノケ庵サーヴァンプツキウタ THE ANIMATION

2016年秋クール三大アニメ→