今年もよくアニソンを聴いた。毎日の通学時間が転居に伴い十分の一くらいに圧縮されたおかげでかなり楽になった反面，アニソンや声優ソング，ラジオに耳を傾ける時間は本当に減ったように思う。そんなわけで今まで以上にアニソン聴取における普段のアニメ視聴のウェイトが増えた，そんな一年だった。
飛び抜けて琴線に触れる曲がなくて，10点満点中9点！みたいな曲が多かったように思う。ああ～～～このメロディエモ～～～って僕がなりそうな今年のアニソン，僕が見てないアニメであったら募集中です。
例年通りTVアニメ・劇場アニメから選んでいる。すべて完走した作品なので，作品における使われ方や作品そのものの評価が大きく影響していることを前置きしておく。
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今年も好きな曲をspotifyにまとめてみた。なんかやたら多くなった。
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- ただいま
歌: 一条蛍 (CV.村川梨衣)，宮内れんげ (CV.小岩井ことり)，越谷夏海 (CV.佐倉綾音)，越谷小鞠 (CV.阿澄佳奈)
作品: 『のんのんびより のんすとっぷ』ED
短評: 多分曲の構成とかは今までと全く同じものを踏襲していて，そこからどう差異を出すかって3期にもなれば難しい要求な気はするんだけど，しっかりと懐かしさとエモさが胸に去来するまさにのんのんのEDといった感じの名曲。サビのユニゾンで絶対うわーってなる。日曜の一番深い時間にのんのんびよりを見て，ああ明日から平日だ，という気持ちに呑まれながらこれを聴いてメランコリイとノスタルジイと，ちょっぴり頑張ろうという気持ちが綯い交ぜになる，そんな視聴体験と結びつく曲だった。
- 決証
歌: 緑黄色社会
作詞／作曲: 長屋晴子／小林壱誓
作品: 『半妖の夜叉姫』ED2
短評: リョクシャカって名前だけしか聴いたことなかったんですけど，めちゃくちゃ良い曲ですね。別れを想起させる寂しげなAメロ，短いBメロで駆け上がってサビのメロディでめちゃめちゃ感情出してくるサビにつながるグルーブ感良い。歌詞の内容はアニメ本編の姉妹の絆を想起させるものになっていて良い心遣いやんとなるんだけど，肝心の本編の話は最低につまらないので結果空回りした感じもあり。でも毎回この曲が流れるとちょっと救われたような気持ちになる，視聴意欲の支えになるタイプのアニソンだった。
- shake & shake
歌: sumika
作詞／作曲: 片岡健太
作品: 『美少年探偵団』OP
短評: 梅津泰臣OPに引っ張られてう～ん好きｗってなってるところは否めないが，それを抜きにしても楽しい曲。西尾維新を意識した（？）言葉遊びを多用した歌詞をふわっふわっとビートにハメていく小気味良いAメロ・Bメロからあえてサビ前で型を外して盛り上げてくるのが否応なく高まる。奇数小節をまるごとスキャットにしてしまうサビの大胆さが，梅津さんお得意のダンスパートを引き立てていてこういうのもありなんだなと衝撃だった印象。
歌: 可知白草(CV:佐倉綾音)、志田黒羽(CV:水瀬いのり)
作詞・作曲: 橘亮祐・篠崎あやと
作品: 『幼馴染が絶対に負けないラブコメ』ED
短評: 今や2020年代を代表するヒットメイカーになった角川アニメお馴染み作詞作曲コンビのキャラソン。ヒロインが交互に歌うところとかセリフが入るところとか，まさに2012年くらいに聞いたキャラソンを思い出して懐かしい。んでもって2015年くらいを思い出すボーカル。でもサビは二人の間で引っ張り合って揺れ動くようなメロディで少し新鮮に感じた。正直な話，この曲に関しては懐かしさ90%＋そのものの良さ10%といった感じ。曲だけだったらB面の「Baby Monster」のほうが断然良い。
- 私たちはもう舞台の上
歌: スタァライト九九組
作詞／作曲／前奏作曲: 中村彼方／佐藤純一(fhana)／本多友紀(Arte Refact)
作品: 『劇場版 少女☆歌劇 レヴュー・スタァライト』主題歌
短評: 前作に引き続いてのfhanaっぽい音とfhanaっぽいハッピーな浮遊感に溢れた曲調。一見自分に言い聞かせるような言葉ながら，本編の内容を思い起こすとやはりこれは純粋に内から出た言葉であって，そう思って聞くと感慨もより一層高まる。この曲が，そしてこの歌詞が，作中人物に，またその向こうの鑑賞する僕たちに向けて問いを投げて投げて投げまくるシリアスな空気をまとっていた本編のラストに流れることで生じる解放感。アニメ映画のエンドロールで流れる主題歌ってあんまり合ってないな～と感じることが多いのだけど，あの映画のエンドロールにはこの曲以外に考えられないなと思う。一大コンテンツの〆を飾るにふさわしい大団円の一曲。
- Adieu
歌: 堀江由衣
作詞・作曲・編曲: 清⻯⼈
作品: 『SHAMAN KING』ED2
短評: まさか2021年に堀江由衣清竜人アニソンが聞けるなんて…といった感じの懐かしさが溢れる一曲。曲の作りがあ～アニソンだ～～って感じで高まるし，Bメロから疾走感あるサビに転換するのも好きだし，「繰り返しつぶやいた～」で繰り返すのも好きだし「それでも明日を描いてく」で開けた感じになったらアニメの方も森を抜けて明るくなってるのが良い。ﾃﾛﾃﾛﾃﾛｗﾁｭｲ~ﾝﾋﾟｭﾙ~ﾝｗみたいな音も笑顔になる。まさにあの頃聴いた体に馴染むアニソンといった感じ。
- BLACK LOTUS
歌: 燐舞曲
作詞／作曲・編曲: eMPIRE SOUND SYSTeMS／Sho from MY FIRST STORY
作品: 『D_CIDE TRAUMEREI THE ANIMATION』ED
短評: いや、カッコ良すぎる……Bメロのどこに着地するのかわからない感じから一気に盛り上げて食い気味にサビにつながるとこが気持ち良い。前奏・間奏はもちろん要所要所で緊張感出してくる弦もかっちょいい。ボーカルの息を抜いたような歌い方も迷いと昂りをほどほどに演出していて歌詞によくノッていると思う。「レイメイ」と同じくMY FIRST STORYのSho作曲ということで，僕の琴線に触れる何かがあるのかもしれない。
- ケアレス
歌: Claris
作詞・作曲: 渡辺翔
作品: 『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜-』OP
短評: 今年も選んでしまった渡辺翔曲。コネクト，ルミナス，カラフルの系譜を継ぐまどマギっぽいメロディでもう泣く。不安と混乱のBメロから一気に抜け出すサビの入りが毎回染みる曲。でもこの曲の一番良いところは歌詞だと思う。突然周囲から大人らしさを求められ，かと思えば子供らしさも求められる子供と大人の過渡期。たくさん失敗し迷いながらも進んでいく，その支えになっているのは傍らの君…みたいな超良いこと言ってる歌詞なんだけど，ケアレスという曲名通り（？）自分の注意欠陥・多動性に悩む大人に向けたエールと読むこともできる。間違えもお揃いだねって笑えたらいいよね……。アニメだとバチクソ良い映像が乗ってるのも最高。
- THE POLiCY
歌: IDOLiSH7
作詞／作曲: 真崎エリカ／伊藤賢
作品: 『アイドリッシュセブン Third BEAT!』OP
短評: 今年一番ヘンな曲なんだけど，今年一番印象に残ったアニソン。歌詞の載せ方からしてラップみたいでおかしな感じだし，スキャットを意識的にめちゃめちゃ使ってるし，ボーカル入る人数とスキャットで盛り上げてるから辛うじてわかるけどBメロの終わりギリギリまでいつサビがくるのかもわからないし，なんか全体的にふわっふわっとしてて聞き所がどこって問われると困る。でもすごく耳に染み付く。ダントツに尖ってるけど，そういう攻め方ができるのは今までのシリーズの積み重ねを意味していて。そんなこんなで万感こもった曲だった。
- BELIEVE MYSELF
歌: 亜咲花
作詞／作曲: 亜咲花／夢見クジラ
作品: 『シキザクラ』OP
短評: 繰り返し繰り返しの塞ぎ込んだ感じから一気に抜け出すサビの爽快感。これに尽きる。日本語と英語を織り交ぜた詞も美しい。小気味よく交互に言葉を刻み込んだかと思えば，一番盛り上がるところで英語メインになるのは亜咲花の強みが活かされている感じがあって好き。
○選外の好きだった曲
冬（1月期）
- Seize the day／亜咲花（『ゆるキャン△ SEASON2』OP）
- 麻痺／yama（『2.43』OP）
- 色香水／神山羊（『ホリミヤ』OP）
- First step／長瀬麻奈 (CV:神田沙也加)（『IDOLY PRIDE』INS）
- 進め！むじなカンパニー／Neko Hacker、六科なじむ(CV: 日高里菜) & 割戸真友(CV: 金元寿子) & 軽井沢ユキ(CV: 上坂すみれ) & 出稼ぎガルシア(CV: 金子彩花) （『幼女社長』OP）
春（4月期）
- ODDTAXI／PUNPEEとスカート（『オッドタクシー』OP）
- 春への伝言／夜道 雪、七瀬彩夏、日岡なつみ（『スーパーカブ』ED）
- キスイダ！／アリシア(CV:ファイルーズあい)、ミザリサ(CV:井澤詩織)、如月玲於奈(CV:竹達彩奈)、結城楓(CV:古賀葵)（『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』ED）
夏
- Naughty Love／フレイ(CV:ふれいあ)、八月朔日せれね(CV:夜道雪)、和知みねる(CV:ないる)、戦咲きりや(CV:倉坂くるる)、早乙女あてな(CV:猫田あしゅ)（『女神寮の寮母くん。』OP）
- 雷火／ナナヲアカリ（『平穏世代の韋駄天たち』ED）
- 夜想曲／アリス(CV.真野あゆみ)（『死神坊ちゃんと黒メイド』ED）
秋（10月期）
